私の父・母が営んでいた二進の社長に就任し、3年が経ちました。当社に入社するまではどちらかというとサービス業の経験が多く、人と関わり、人に喜ばれることにやりがいを見出していました。それゆえに土木に関しては全くの素人で、ましてや社長業の勉強をしたわけでもありません。入社後は、“裏の社長”と呼ばれるほど(笑)、会社を支えること全般に携わっていた母のやり方の見よう見まねで、がむしゃらに進んできました。
総合工事会社のトップとして、至らぬ点もあるかと思います。私が取り組んでいるのは、若い人材が入社し、安心して働くことができる会社となるよう、みんなが働きやすい職場環境をつくりだすこと、それに尽きます。かつてサービス業に就いていた時に感じていた人に喜んでもらうことの楽しさ、また両親の社員への接し方を、自分なりに消化し、当社で働くことを通じて、社員のみんなに幸せな人生の場を提供したいと考えています。日々、一人ひとり異なる能力や性格を丁寧にすくいとっていくことを心掛け、その人のいいところを認め、伸ばしていくことで、自分に自信をもってもらいたいのです。“俺である必要があるの?他の人でもいいでしょ”と思っている人に、“あなたじゃなきゃダメ、代わりはいない”と伝え、居場所を二進のなかに創り出す。それが社長である私の役目であると認識しています。
組織をとりまとめる上で大切にしているのは、社内のコミュニケーションです。カッター、舗装、安全施設、外構、重機リース、すべての部門間で連携を深めながら、仕事を進めていくこと。お互いの仕事を理解することで、自発的な次の行動につながるようなコミュニケーションの実践に努めています。自分の属する部署での役割を意識すると、各自の目標が明確になり、それが仕事へのモチベーションにもつながります。当社では入社後、土木施工管理技士などの資格取得もサポートしていますので、自分の得意分野をどんどん磨いていってください。うれしいことに最近では、目標をもって仕事をする人が増えてきました。上の立場をめざしたい、新しい事業に挑戦したい、世の中の役に立ちたいなど、自分の居場所、得意分野を意識して頑張ってくれています。
先日、個人面談で、どういう気持ちで仕事をしているのか?と問うと、「楽しいです!」と即答する人がいて、目頭が熱くなりました。みんなが楽しく仕事ができると、私自身も楽しい気分になります。
父と母が二人で進んでいこうと“二進”と名付けたこの会社は、皆で一緒にさらなる前へ向かう、次のフェーズに進んでいます。そして、土木の仕事は、社会になくてはならない、世の中の人びとに喜んでもらえるサービス業だと考えています。
社員一人ひとりがそれぞれの立場から誠意ある対応と確かな技術をご提供することで、「二進に次も頼みたい!」とお客様から必要とされる価値の創造ができるはずだと信じています。
二進には、皆で進んでいこうという社風があります。「今日も、明日も頑張ろう!」とみんなが思う会社でありたいと願い、これからも二進らしい楽しい職場で、二進ならではの価値をさらに高めていきたいと考えています。